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日本的身体使いの消失のながれ [AIKIDO TECHNIQUES 合気道 技]

さて続きです。
日本的身体使いの消失の流れについて、話題を進めたいと思います。
とりあえず三つの柱があるかと、思います。

1、富国強兵策 学校の体育も、軍体調の教練的なもの、国威発揚的なスポーツ振興に傾斜していったのだと思います。

2、侍(さむらい)層の没落。一転失業者集団です。北海道の開拓もこうした方々の就業対策の一環でした。武田惣角先生・植芝盛平先生。又私の師匠である長尾全祐先生の先祖方も、こうした歴史の中、北海道に渡り、合氣の武道も醸成されることになります。
江戸末期の人口割合について、ブログ 「いき」の研究 に問合せていますので
http://plaza.rakuten.co.jp/population/diary/200701140000/#comment(うまく表示されるかな?)
こちらをご覧ください。
以下、和田光平さんのお話です。
「私の記憶では、確か、江戸時代(末期かは未確認ですが)の武士とその家族の割合は全人口の5%くらいではなかったかと思います。そして同じくらいの割合で町人(商人)、これらよりわずかに少ない割合で、僧侶その他がいて、残りの9割弱が農民ではないでしょうか」

3、明治以降の都市化による農村人口の減少。
以下も、和田光平さんのお話です。
「 それから、明治期の都市部と農村部の人口ですが、これもいま手元には明治後期頃(参考までに大正期と昭和初期も含めて)の資料しかありませんが、それによると下記の通りです。

 総人口    市部割合 郡部割合
明治31年 45,403,041    12%  88%
  36年 48,542,736    14%  86%
  41年 51,741,853    16%  84%
大正 2年 55,131,270    16%  84%
   7年 58,087,277    19%  81%
   9年 55,963,053    18%  82%
  14年 59,736,822    22%  78%
昭和 5年 64,450,005    24%  76%

 市部は、市(東京都特別区部を含む。)の区域をすべて合わせた人口です。郡部は、町村の区域をすべて合わせた人口です。現在では、都市部や農村部の区分については、町村合併や新市の創設などにより市部地域が拡大され、市部・郡部別の地域表章が必ずしも都市的地域と農村的地域の特質を明瞭に示さなくなったため、都市的地域の特質を明らかにする統計上の地域単位として、昭和35年国勢調査から人口集中地区が設定されています。しかしそれ以前にはこの区分がありませんでしたので、明治期頃なら市部・郡部の区分によればよいでしょう。(2007.01.18 12:49:31)


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和田光平

 勉強不足で、十分な統計資料をすぐに提示できずにすみませんでした。来週、研究室で、もう少し詳細なデータをとってきますので、御容赦下さい。
 
 ただいずれにしても、基本的には先生の御高察は正しいと思います。私のブログのコメントでも触れましたが、映画「北の零年」でも描かれましたように、侍層の没落の象徴として、北海道開拓が挙げられると思われます。
 明治初期の西洋化と富国強兵の流れで、刀から銃へ急速に移行したことも一因でしょう。

 また、何かわかりましたら、こちらのブログへお知らせ申し上げます。
by 和田光平 (2007-01-19 12:18) 

すまいる

はじめまして。(*^∇^)/★ぴぃー♪さんのところから、おじゃましております。
この幕末の侍人口、失職(といっていいのでしょうか)については、土方歳三や坂本竜馬あたりを小説で読み、そうなのか・・と思ったのを覚えています。 もっとこの武士について、本を読みたいなと思うのですが、いかんせん、日本の小説がこちらで高くて・・。(って、言い訳かもしれません。)
by すまいる (2007-01-20 05:24) 

楽心館と楽氣の代表

和田さん
迅速にデータを見せてくださり、恐縮です。さすがに専門分野は、生き生きとした対応ですね。これから合氣も、専門の一つに加えてくださいね。
お手数ですが、侍層の中の階層などについて分かりましたら、お教えください。(大名間の格差ではなくて、藩内での階層序列のような)

とすまいるさん
はじめまして、書き込みを有難うございます。シアトルで合気道をなさっているのですか?もし差し支えなければ・・・・
by 楽心館と楽氣の代表 (2007-01-20 23:58) 

すまいる

こんにちわ。はい、シアトル在住で、アメリカ人の先生から習っています。先生の先生はコロラド在住の日本人の先生で、東京にも何度も若いころから行かれている合気道家です。 シアトルにコロラドから移られて、しばらくして自分の道場を開かれたみたいです。 まだまだ初めて3ヶ月程度の初心者ですが、毎回お稽古が楽しいです。 いつか日本の道場にもお稽古に寄せていただきたいと思ってます。
by すまいる (2007-01-22 07:42) 

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