玄関 6 折り鶴 [武道:東京都国立市谷保合気道国立市民体育館]
玄関に、小さな白鳥のオルゴールがある。その上に、さらに小さな折り鶴がある。今日はこの話です。
ある道場では、隣接して師範室がある。私はここで更衣をする。稽古が終わってシャツを手に取った時、何かが飛んだ。畳の上を探すと、この折り鶴を見つけた。
私の着替えの上に、誰かがそっと置いたであろうことが想像された。私は壊れないように封筒に入れて、持ち帰った。そして玄関に飾らせていただいた。いったい誰が何を意図して、贈ってくださったのだろう。
誰が。子供か大人か。男性か女性か。稽古中か席を外した時、そっと侵入して置いたのだろう。いたずら心もあって、ドキドキしただろうな?きっと、笑みを浮かべていたことだろう。それとも緊張しただろうか。
何を意図して。私が折り鶴を見つけないように、この小ささにしたのだろう。両翼幅が約3.5 cm。これは何cm四方の紙で、作るのかな。丁寧な作業でないと、とても作れない。
私は、小ささゆえに伝わる世界があることを認めたい。鈴木大拙は禅思想の普及者。ある大学で講演を依頼された時のこと。大講堂で大聴衆を前に、教える者と学ぶ者との比率が一対一を超えれば越えるほど質が低下する、と話し出した。ここは日本有数のマンモス大学であった。その場の聴衆の一人であった大学教授から、聞いた話。
私は31才の手前で道場を始めた時、次のような考え方をした。何かを伝えるためなら、小さければ小さいほどよい。ビジネスなら、大きければ大きいほどよい。
今思えば、二者択一的二元対立に陥っていた。しかし、今言ってももう遅い。当時、小さければ小さいほどよい、そう決めてしまったのだ。一対一は無理としても、一対六なら成り立つかな?結果、最初の5年間、自転車操業、火の車となった。
写真は国立子供クラスの稽古風景、有段者一人に会員6人までと決めている。20年間この閑散とした状態だ。楽心館はどこも、これからも、ずっとこんな感じ。
さて、世にも不思議な逆説があることを、ご存知ですか。「大は小を兼ねず、小は大を兼ねる」というものだ。昨日の日本経済新聞の記事にあった。概略、本田技研工業はオートバイクから始まって、軽自動車、普通乗用車、ビジネスジェット飛行機へと業容を変えた。ところがトヨタ自動車は軽自動車を作れない。ロッキードなど飛行機メーカーが乗用車を作れない。そんなことだった。
ということは、小から始まった楽心館は、大を兼ねるだろうか。まっ、主宰者がそんなことに関心がないので、どうでもよいこと。しかしこの折鶴の作者、仮にKさんとしよう。貴方はこんなに小さい折鶴を正確に作れるのです。発展的に何か大きなことが出来る?かもしれませんよ。
まっ、いいかっ!貴方は私の健康を祈って、贈ってくださったのでしょう?本当にありがとう。玄関を通るたびに癒されていますよ。そして貴方もどうぞ、お気持ちお健やかにお過ごしください。
合気道楽心館:http://aiki.jp/
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おれんじさん
訪問ありがとうございました。
by 楽心館と楽氣の代表 (2007-05-20 23:23)
折鶴・・・そういうお話でしたか。
嬉しいプレゼントでしたね。
それに玄関に飾っているなんて・・・
プレゼントした方も、嬉しいでしょうね。
「大は小を兼ねず、小は大を兼ねる」
そうですね~。
私も、小さな心遣いを大切にボディケアできるよう
心がけたいと思います。
(小さな心遣いが大きな癒しになってくれると信じて・・・)
by (*^∇^)/★ぴぃー♪ (2007-05-21 17:33)
ぴぃーさんへ
ー小さな心遣いが・・・
私にはまったく出来ていないことなので、心がけたいと思います。(無理かな?
折り鶴は、今日も両翼をピンと張って、元気ですよ。
光に是をかざすと、内部に店の名前やレジを打った時間が印字されているところを見ると、レシートだな。この鶴は!(笑い
by 楽心館と楽氣の代表 (2007-05-25 00:25)