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体内被曝・内部被曝 広島の意見もあれば、長崎、東京の意見もある。 [地震・大震災・津波・原発・新型コロナウイルス]

先ほど成田の女性合気道クラス指導の帰り道、ラジオ放送で体内被曝についての番組がありました。有益な内容だったので、思い出せる限りのことを書き留めたいと思います。

話されたのはヒロシマでの被ばく後、六十年にわたり内部被曝の研究を続けてきた医師・肥田舜太郎さんです。ご著書に

内部被曝の脅威 ─原爆から劣化ウラン弾まで  筑摩書房

があるそうです。残念なことですが、東北地方大震災後、この本がたいへん読まれている状況です。幼いお子さんをお持ちになる保護者様が、すがるようにお読みになっているそうです。

そして「口内炎・下痢・鼻血」の症状が出たお子さん、これは体内被曝の症状だそうです。こうしたお子さんの保護者様が、

「先生の本の内容と同じ症状です!」

と、東京・千葉・福島などから、たくさん電話が来ているそうです。

 

医師・肥田舜太郎さんは、ヒロシマの被爆者・被曝者を、数千人、否、数万人だったろうか、とにかくたくさん診察し、現在90歳を超えるご年齢です。ここでいう被爆者とは、原爆から直接、体外被爆した方々のようです。厳密な言葉の定義は、申し上げられません。この方々の被害の甚大さはアメリカも認め、日本においても法律的に保護対象だそうです。

しかし原爆投下の翌日以降、家族を探すために広島へ入った人、このような方々は粉塵・汚染された食料・水などを体内へ入れることにより、内部被曝した方々が大勢ありました。この方々は、直接被爆した方々とは違う症状の表れ方をしたため、長い間原因不明とされました。そして衰弱死していきました。

原爆で爆発燃焼するプルトニウムは、4割。残りの6割は飛散する。空中に飛んだものは黒い雨となって、水源地へ落ちたり直接人体へ。原爆の日は暑い夏だった。水道管があちこちから割れて、水が噴出していた。家族を探しにきた人は、暑いから水を飲む。しかしこの水は汚染されていた。

約30年後アメリカへ渡り、劣化ウラン弾の問題を知り、原因が分かりました。内部被曝とは、放射性物質を体内にとりこみ、長時間にわたって身体の内側から放射線を浴びることです。恒常的に被曝することで遺伝子が傷つけられ、癌などを誘発するといわれています。

この時点でもアメリカ政府は、ヒロシマ原爆はもちろん劣化ウラン弾による体内被曝被害を、認めていないそうです。理由は、「吸い込んだ量は、きわめて微量であるから」だそうです。この被害者はアメリカに、800万人いるそうです。なんだか震災後の日本政府の発表と、同じことを言っていたのですね。

ですからヒロシマの体内被曝者は、治療法もないし、まったく法律的にも保護されなかったそうです。肥田舜太郎さんは各地で裁判を起こし勝訴しているそうですが、政府は体内被曝被害について、未だ政策的措置を取っていないそうです。(よくこの辺は、わかりません)

 

現在の状況について、たいへん怖い話されました。

1、プルトニウム・ヨウ素・セシウム・ストロンチウムが検出されている点で、原爆投下後のヒロシマと、福島から東京あたりは状況が同じ。政府は嘘をついている。

2、何ミリシーベルトと低い数値の体外被曝だから安心。これも政府の嘘である。たとへ少ない体外被曝であっても、それに関係なく体内被曝は確実に起きている。これについては世界中で治療法が無い。

私は思い出せる限りのことを書きましたが、錯誤の可能性もありますので、疑問をもたれた方は、ご自身で現状と体内被曝被害についてご検討下さい。風評のようなことになっては、残念です。

個人的な感想を申し上げます。

政府は信用できませんし、注意は必要です。

しかし

福島の現地の方々以外が、神経質になる必要は無いと思います。

1、現状はたいへん厳しいものがあります。しかしかつて冷戦時代、旧ソ連・中国・アメリカがたくさん核実験していた時代より、現状の放射能汚染は軽微です。

さらに毎日二合の酒を飲み、PCから電磁波をたくさん浴びている私には、発がん性に関しては、こちらの方が深刻です。

2、政府以上にマスコミの放送は、信用できません。情報操作・事実歪曲の多さ、なぜそうなのかを知っている身には、真に受けられないのです。

医師肥田舜太郎さんの業績はご立派なことと、マスコミの取り上げ方とストーリー展開は、別物として検証しなければいけないということです。反原発主義の意向があるのなら、「日本の国益とか日本人のため」とは異なる作用も働くからです。

今こそ日本の美・大和心が発揮されるべき時。福島の農産物は、しっかり食べたいと思います。

そして福島の原発被害は、東京電力と民主党政権の招いた人災であって、しっかり責任を取らせたいです。未曾有の天災等ではありません。現に被災地域にある東北電力女川原子力発電所は、無事です。

 

参考に長崎の専門家の意見を、添付しておきます。http://smc-japan.org/?p=1413

放射性物質の影響:山下俊一・長崎大教授

Ver.1.0 (110322-13:51 Updated: 110324-13:14)

記事の引用・転載(二次使用)は自由ですが、末尾の注意書きもご覧下さい。

※あくまでコメント時の状況に基づいています。ご注意下さい。

 

山下 俊一(やました・しゅんいち)教授

長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 教授
 世界保健機関(WHO)緊急被曝(ひばく)医療協力研究センター長
 日本甲状腺学会理事長
 ※現在、福島県知事の要請で、放射線健康リスク管理アドバイザーとして現地の被ばく医療に従事している。

退避の初動について

 最初の1週間、想定外の事象が連続し、情報交換がなかなかうまくいかず、諸対応に遅れが出たことが残念です。国の行った住民避難の方法が通常と違い、事の重大さがまず理解されました。通常は事故サイトから10キロが緊急避難範囲と想定されていました。まず屋内退避の勧告を出し、環境中の放射線量が下がらないときに避難勧告を出します。今回は、20キロ圏内から避難させた後、さらに30キロ圏内で屋内退避の勧告がでました。安全な所まで下がったのであれば、そこでさらに屋内退避というのがおかしいのです。

 今回は、次々に原子炉のトラブルが発生し、未曾有の事態です。放射性物質が断続的に出続けています。放出されている放射性物質は複数あり、それぞれ放出量も違います。測定モニタリングを続け、30キロ圏内の屋内退避が間違っていないかも検討していかなくてはなりません。

 

放射性物質の影響をチェルノブイリと比較して

 放射性物質はいたる所に降り注いでいます。一方で、放射性物資はトレーサーと呼ばれるように非常に検出され易い物質であり鋭敏な値を出します。現在検出されている量が即、健康に影響があるわけでないことは明らかです。

 チェルノブイリの原発事故をフィリピンのピナツボ火山の噴火と考えると、今回の事故は、普賢岳や新燃岳の噴火に例えられます。どちらも、近くにいると、火山灰や火山流でやけどしたり命の危険がありますが、遠く離れれば被害は減るというところで共通します。違いは、ピナツボ火山の影響は地球上の広範囲に広がったのに対して、普賢岳や新燃岳の噴火の影響が及ぶ範囲は狭いという所です。

 福島第一原発から20km離れると、火山の噴出物が灰になるように、放射性物質の影響も弱まります。これまでに放出されている放射性物質は、拡散し薄まり、量がどんどん減っていきます。体についても洗い流せば大丈夫です。微量でも被ばくすれば危ないというのは、間違いです。

現状の環境における発がん率

 人体にも通常、放射性カリウムなど1000ベクレル〜5000ベクレルの放射性物質があります。またラドン温泉などに行けば、当然ラドンを吸い込みます。これらの放射性物質は量が少なければ(10〜500μSv)比較的短い間では問題ありません。

 今回ほうれん草や牛乳から規定値を超えるヨウ素131やセシウムが検出されていますが、1回や2回食べても問題ありません。またヨウ素131は半減期が8日と短くすぐに影響が落ちていきます。

 1度に100mSv以上の放射線を浴びるとがんになる確率が少し増えますが、これを50mSvまでに抑えれば大丈夫と言われています。原発の作業員の安全被ばく制限が年間に50mSvに抑えてあるのもより安全域を考えてのことです。

 放射線を被ばくをして一般の人が恐れるのは将来がんになるかもしれないということです。そこで、もし仮に100人の人が一度に100msvを浴びると、がんになる人が一生涯のうちに一人か二人増えます(日本人の3人に一人はがんで亡くなります)。ですから、現状ではがんになる人が目に見えて増えるというようなことはあり得ません。

一般のかたの心配について

 原発から10kmから20kmの圏内にいて避難した人は、放射線量で1mSv程度浴びたかもしれないが、健康に与える影響は、数μSvも100mSvも変わりがない、すなわちがんの増加頻度に差がないのです。

 また、1mSvずつ100回すなわち累積として100mSv浴びるのと、一回に100mSv浴びるのでは影響は全く違います。被ばくについて心配しなくてはいけないのは、福島第一原発の中で働いている人たちです。彼らは、被ばくを避けながら決死の覚悟で働いています。彼らの健康をいかに守るかを考えていかなければなりません。一般の人は、まったく心配いりません。

 低い放射線被ばく線量の健康に与える影響は証明することができないと言われています。そこから、「証明できないがゼロと言えない」→「わからないから心配」と考えるかもしれませんが、これは間違いです。放射能は目に見えないし匂いもしないから不安ですが、科学の力で数値化することができます。被害を防ぐための一つの手段が「測る」ということです。パニックになってはいけません。社会の一員として理性ある行動をお願いします。

今後心配していることとお願い

 放射性物質が広範囲に飛び散っているので、今後食物連鎖を通じて、汚染された食べ物が市場に出るのが困ります。まずは、どの地域でどういう汚染がでているのかモニタリングし、データをきちんと出すことが必要です。それらを照らし合わせて、食べたときの被ばく線量を推定し、1年間に数十mSv〜100msvに近づくようであれば、規制が必要になります。

 食の安全に厳しい日本では監視体制が強化されると思いますが、逆に規制が風評被害を及ぼさない配慮が必要になります。福島県民が背負った震災、津波、そして原子力災害という三重苦に対して、また東日本を襲った国家存亡の非常事態にすべからく国民がその重荷を分担する覚悟が今こそ必要であり、そのことが古来山紫水明の山島と呼ばれた大和の国の“和”を大切にパニックならず落ち着いて行動する日本の誇るべき文化ではないでしょうか。

 

【参考】

山下先生が3月21日に福島市で公演された内容が、有志により全文起こしされています(外部リンク):

2011年3月21日14時- 山下俊一氏・高村昇氏「放射線と私たちの健康との関係」講演会

2011年3月21日14時- 山下俊一氏・高村昇氏「放射線と私たちの健康との関係」質疑応答

 

H23.7.27 衆院厚労委員会 東京大学 児玉龍彦参考人 3.21の雨


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