春嵐 母の入院 かえりみず [家族]
昨晩より春雨煙るとは程遠く、花を散らす春の嵐でしたが、皆様、何かしらの被害はございませんでしたか。
今日までなんとか咲いていた桜も、もうその時と覚悟を決めたように、きれいに散りました。
今日は、代々木・中野・小平へと移動しなければなりません。稽古欠席のメールや電話が、次々に入ります。遅れる電車を乗り継いで中野駅に着くと、風雨が最も激しくなりました。
こんな日に稽古にお出ましになる方は、あるのでしょうか?
中野駅を降りると、傘をさすのを呆らめた人もあり、折れ曲がった傘もあちこちに。
稽古開始時間、ギリギリに柔道場へ着くと?
いました、こんな日に稽古に来る方が、二人。そして遅れてもう一人到着。
気候と参加した顔ぶれに合わせて、ゆっくり指導を進めました。
「今日は充実した稽古ができました。来て良かった(´▽`)!」。
この一言。
それさえあれば、何日も幸せなのは、このような職業に就いたものでしか、味わえないものです。
中野はこれにて落着し、小平へ移動する時間には、風雨が収まりました。
しかし、本当の嵐は、この後でした。
小平鷹の台で、稽古開始の待機中のことです。
兄から届いたメールのタイトルに、「母 入院」と、入っていました。
もうその時が、来たのか?
あんな日もあった、こんな日もあった。
でも気持ちを切り替えなければ、いけません。お稽古人様が、お出ましになる時間でした。
かえりみず
です。
万葉の日本人は、詠みました。
今日よりは
かへりみなくて 大君の
しこの御楯(みたて)と
出(い)で立つ われは
かへりみなくて 大君の
しこの御楯(みたて)と
出(い)で立つ われは
「今日から俺は、一身一家をかえりみることなく、卑しい身分の俺だけれど、大君の御楯となって出発するのだ」
という意味のこの歌は、
今から1200年ほど昔のことです。
東国で徴集されて、九州方面の守備に向かつた兵士の一人が、軍人としての立派な覚悟を表した歌です。
東国で徴集されて、九州方面の守備に向かつた兵士の一人が、軍人としての立派な覚悟を表した歌です。
春嵐 母の入院 かえりみず
「来てよかっ!」 その一声の 大切さ
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