初段審査:蓮の花 泥より出でて泥に染まらず [素心]
蓮の花
蓮は、汚れた泥を栄養に、育つ。
蓮の花は、汚れた泥に染まらない。清浄な色の花びらを開く。
ここでいう泥とは、人間の煩悩・迷い・失敗のことです。
何を言いたいかって?
初段審査
楽心館の初段審査では、型の課題はありません。「小手の合気」を三種です。
「合気に形なし」、型はなくとも、接触と崩しの稽古です。
有段者が、昇段予定者の小手を握る。
1、肩肘を使い、腕力で持ち上げる
2、腰や頭が前のめりになって、体重移動を使う
3、肩肘を円に動かし、捻り運動をする
こうした動作が入れば、NO!
級審査の型稽古は、こうした癖を取り除くための修錬方法です。小手の合気は、習得度の確認のために行います。
ところが、これがなかなか OK! とは、ならないのです。
苦しみを土壌に、芸は育つ
4月5日のこと、昇段予定者に、苦悩している様子が見られた。
私:「今日の稽古は、どうでしたか?」
彼:「泥沼にはまった感じです」と、苦笑いをした。
私:「泥?チャンスかもしれませんよ。蓮の花が咲く可能性が出てきた、ってことです」
この時期は何をやっても、「顔を突っ込むな」、「脇を空けるな」、「体重をかけるな」と注意される。
やがて「苦笑い」も疲れて、「無表情」になるものだ。
碎啄の機
卵の中の雛が殻をコツコツと叩く。これが碎啄の碎。
外からこのコツコツ音を聞き、親鳥が外から殻を叩く。これが碎啄の啄。
雛は門弟、親鳥は師匠。碎啄同時機に生まれるのが、師弟の呼吸。
さて、昇段予定者は、蓮の話に気を取り直して、乗り越えられるでしょうか?期待してますよー!
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