備(そな)え有れば患(うれ)い無し [古武道:無限神刀流居合術・会津小野派一刀流剣術]
平時と有事
武道の学びは、「どうぞ平時(日常)に還元してください」と願いつつ、ご指導させていただいています。
しかしそれは建前で、本音は「有事に役立ってこそ、なんぼ(幾ばくか)のもの」であると考えます。これを古来、「備えあれば患いなし」というと思います。
写真は、2月8日(月) 千葉市武道館における午前クラスの稽古風景です。底冷えする道場へ、6名参加しました。
掃除を終えて更衣室に入り、私は自嘲気味に語りました。「俺の稽古は無くとも世の中困らないし、何の役にも立たない仕事だね。俺に騙されて参加している人が、喜んでいるだけだよ?」( ゚д゚)ハッ!はっはっー!。
すると古川師範が、「ハイっ!喜んで騙されたいとおもいます!?」( ゚д゚)ハッ!はっはっー!。一同笑い、更衣室に響きました。
古川師範の趣旨は、「自分たちは有意義な学びを与えていただいていますが、その価値に気づかない方々もありましょう。そちらを世の潮流とするならば、自分たちは騙されていることになります。ならば喜んで騙されたいと思います」。という認識を述べたものと思います。
彼の温情がしみじみ伝わり、嬉しく思いました。しかし、本質は違うと思います。
平時に武道は役立たない、これは世が平穏である証拠で結構なこと。其れでも知らないうちに何か楽しくて続けていると、いざ有事に大変役立ちその価値を思い知るものです。
備(そな)え有れば患(うれ)い無し
有事とは、非常の事態が起こること。それは暴力・紛争である場合もある。生老病死などの苦悩である場合もありましょう。いざ事が起きた時、正しき自己が少しもぶれず、任務完遂したいものです。
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