意心形心

　 Ｙ君のお母さん（ＡＮ子）と話し合いました。

石川先生

　 こんにちは。いつもお世話になっております。この度は、ご丁寧なご連絡をありがとうございました。事務連絡のの件、承知いたしました。

　 Ｙも合気道を続けることが、自信や優しさにつながっているようで、今後も楽しみです。

　 元来、優しい性格の上、痩せっぽちのＹはよくお友達にからかわれるらしく、乱暴なお友達に良く泣かされます。ぶたれたり蹴られたりしても仕返ししないので、母としてもどかしく本人に聞いてみました。

　「だって、お友達だって、ぶたれたら痛いでしょ。蹴られても痛いでしょ。僕は合気道をやってるんだ。強いんだもん。受け身だってできる。平気だもん。」との応え。

　 本当に優しい子です。思わず抱きしめてしまいました。
　 な～んて、親バカですね(^^ゞ

　 合気道を通して、これからも色んなことを学んでくれることを期待しています。

　 石川先生、これからもどうか（ビシビシ）ご指導を宜しくお願いいたしますm(__)m

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＡＮ子

Ｙ君のお母様
石川です。

　 メールをありがとうございます。

　 Ｙ君が本来具有する神性・霊性が、ご家庭の愛情に育まれ自然に発露しているお話に、私はたじろぎます。
　 合気道を稽古したからとかに関係なく、それはＹ君が、本来お持ちのものです。かえって我々に接することで汚してしまうのではないかと、たじろぐのです。

　 武道の稽古で養う目標として、我々は「意心形心」と称しています。人間としての「意識と形の養成」です。意識とは「正義・勇気」、形は「武技としての型・身形（みなり、身体使い）」です。

　 お母様のメールの話題は、意識「正義・勇気」ですね。今回のＹ君のお話が、正解ではありません。
しかし、彼なりに相手より高い意識の次元にあろうとしていて、感服した次第です。
　 武技の修錬によって、もう一歩踏み込んで行ける丹田力を、養成していただきたいと存じます。

　 今後とも、よろしくお願いします。