SSブログ

松風の理:正面打ち一教を考えます [武道:剣柔一体(気剣体)]

正面打ち一教
写真は千葉市武道館にて、正面打ち一教肘抑え
小野派一刀流剣術に、「松風の理」という言葉が伝わります。これも、剣術と柔術に普遍的な教えだと思います。
今日も外れたことに拘泥すると、「それは枝葉末節である」と指摘されます。この対語は、本質・大局です。
「雪に耐え、嵐に耐えし後にこそ、松の位も高く見えけれ」 ―明治天皇 御製― 明治天皇は日本の長い歴史と民族の強さを、松の木にたとえて詠まれたのではないかと思います。松の幹は日本建築の梁としても使われる、強い材質です。松は日本民族にとって、忍耐強さの象徴です。
風がいくら強く吹いても、それが松の枝に向かったものであれば、根と幹の強さに跳ね返されて、ビューっと風は松の枝に斬られてしまいます。
こうしたことは武道の稽古の中で、頻繁に起きます。
剣術で仕掛け太刀が、大上段正面斬りにくる。それを打ち太刀が、斬り落とそうとする。初心者であれば、いくら力任せに仕掛け太刀を叩いても、跳ね返されて斬り落とすことはできません。
同様に柔術や合気道で、仕掛けが正面打ちにくる。それを見て、正面打ちを肘抑えに取ろうとする。初心者であれば、いくら力任せに捻じ抑えようとしても、中心線を取られて抑えることはできません。
こんな時、「松風の理」を考えます。枝に迎え風は、切り返される、ではどうしたらよいのでしょう?どうしたら松の枝を、揺るがせるでしょう?
もちろん枝葉ではなく、本質・大局です。風は、松の幹と枝の付け根に向かって当たります。すると枝は、無力化します。「斬り結ぶ 太刀の下こそ地獄なれ 一歩踏み込め あとは極楽」と、同一でもあります。
写真は6月23日の稽古風景。牛久の二宮指導員にスマホを渡して、何気なく撮っていただきました。受けの肩付け根が、取りの中心線にきている。取りの両腕が柔らかい合谷になっている。まずまずの技ですね。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。