立秋に思う、親の恩 [家族]
秋きぬと めにはさやかに みえねども 風の音にぞ おどろかれぬる
多くの方々がこの歌を、口ずさんだことでありましょう。今日は立秋。
苦しいほどに感じた夏日も、空の青・白く糸を引いたような雲・風に浮くトンボに、懐かしさと寂しさが深まってゆきます。過ぎてしまって、失ってはじめて知る価値は、自然の景色ばかりではありません。
幼かった子供の頃、母に耳にたこが出来るほど聞かされた話があります。
「よく覚えておきなさい。孝行を したい時には 親は無し、なんだよ」。
「よく覚えておきなさい。子を持って 初めて知るは 親の恩。なんだよ」。
「いいかい、一を以って十を知る、賢い人間にならなければだめだよ」。
あの頃は、また同じ話かよ、と感じながら聞いていた私だったような気がする。
そして幾十年経った今、しみじみ思う。すべて母の言ったとおりだ。昨日は両親の家に、姪二人と私たち家族三人が宿泊した。私一人深夜、遅れて到着した。息子と姪の三人の寝顔を見にいった。子供の寝顔にしみじみ感じる幸福と、受ける励まし。
本当に幸いなことに、私の両親は健在であるが、あの話を繰り返してくれるほどの元気はない。偽りなくお父ちゃんとお母ちゃんがあって、私があり、家族がある。ただ祈るばかり、言葉に表せない。
姪とは改札口で別れ、短い帰省は終わりました。
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