子供の涙に [武道:東京都八王子市合気道大和田市民センター]
日野道場の古谷文夫さんから、審査会の思い出について、思い出をお寄せいただきました。(古谷優輝 君のお父さんです)
日野道場に子供と一緒に入門させていただいて早いもので5年が経ちました。
私たちは入門当初は2人一緒に子供クラスで稽古させていただきました。
始めたころは、正座すら出来ず稽古もなんだかよく分からず行っていました。
私は稽古を休みがちになり、何度か辞めてしまおうかと思ったこともありました。しかし、優輝は楽しんで稽古しており、休むこともありませんでした。そんな優輝を見ていて、私から辞めるとは言えませんでした。
そんな私たちにとって大きな出来事は、優輝が審査会で見せた涙です。
初めて石川先生の審査を受けて、不合格となったときです。
先生から結果表をいただく際に号泣しだしたのです。
私もその姿を見ていて驚きました。私にとっても初めての出来事だったのです。
結果表を持って私の前に戻って来てもまだ泣いていました。
その時なんて声を掛けてあげればよいか正直悩みました。
「よくがんばったな」と一言いい、その後しばらく無言で2人座っていたと思います。
それほど私たちにとっては大きな出来事でありました。今思えばもっと良いことを言ってあげればよかったと思いますが、とっさに言葉が浮かびませんでした。
当時、優輝は中級クラスでそれまで順風満帆できており中だるみ状態でした。私も同じ状態だったと思います。石川先生はちゃんとお見通しで不合格とされたのでしょう。
それ以後は、優輝も私もいままで以上に稽古に真面目に取り組むようになりました。
私は優輝と一緒に稽古してきて本当に良かったと思っております。お蔭様で先日の審査で私は初段、優輝は3級にさせていただきました。優輝は中学校に行っても合氣道をつづけると申しております。いつか優輝も有段者となって親子で袴を穿く日を夢見ております。その時に、審査会で流した涙のことを聞いてみようと楽しみにしております。
最後になりましたが、私たちが今まで続ける事が出来たのは、石川先生はじめ多くの先生、先輩方のご指導のお陰です。この場をおかりして御礼申し上げます。
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