韓国のポータルサイトNAVERはこのほど、ソウル大学の安秉直(アン・ヒョンジク)教授の経歴を紹介し、従軍慰安婦についての研究を紹介した。安教授は「慰安婦は強制連行されたわけではない」とし、カネが目的だったと論じた。環球時報(電子版)が日本メディアの報道を引用し伝えた。

 さらに安教授は「従軍慰安婦という名称は不適切であり、遊女と呼ぶべき」とし、彼女たちの目的はカネだったと切り捨てた。

 報道によれば、安教授はかつて慰安婦問題の真相を明らかにするために「韓国挺身隊問題対策協議会」と共同で調査・研究を行ったが、わずか3年で韓国挺身隊問題対策協議会」との共同研究を打ち切った。打ち切りの理由として安教授は「協議会の目的は真相を調査することではなく、日本に慰安婦問題を認めさせることが目的だったから」と明かした。

 安教授の「慰安婦はカネ目的の遊女だった」という主張に対し、環球時報の同記事には中国のネットユーザーから反発の声が続々と寄せられた。「売国奴はいつも時代にもいるものだ」と安教授を売国奴扱いする意見や、「仮に遊女だったとしてもなぜ旧日本軍の慰安婦だけ問題になっているのか。カネ目的ならば中国軍や米軍相手でも良かったはずだ」との主張も見られた。寄せられた意見のうち、安教授の主張に賛同する意見はほとんどなかった。

 慰安婦問題において、韓国は被害者とされる女性に対しての謝罪のほか、効果的な救済措置や賠償を日本に要求する一方、日本は1965年の日韓請求権協定で慰安婦問題は解決済みという立場を堅持している。(編集担当:村山健二)